こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
インビザラインは1日20~22時間以上マウスピースを装着することで歯並びを整えます。歯ぎしり・食いしばりの癖がある方でも、インビザライン矯正を受けられるのでしょうか。
ここでは、歯ぎしり・食いしばりの癖がある方でもインビザライン矯正はできるかについて解説します。歯ぎしり・食いしばりを改善する方法もご紹介するので、歯ぎしり・食いしばりにお悩みの方はぜひ参考にしてください。
歯ぎしり・食いしばりの原因とは?
歯ぎしり・食いしばりは集中している時や就寝中などの無意識下で行うことが多いです。上下の歯を強く噛み合わせたり、横にギリギリとすり合わせたりすることをいいます。
無意識下で行うことが多いので、自分で気付かないことも珍しくありません。歯ぎしり・食いしばりは、お口の問題だけでなく、以下のさまざまな要因が合わさって起こると考えられています。
・眠りが浅い・疲れが溜まっている
・ストレス
・噛み合わせが悪い
・スポーツや力仕事をしている
・集中している
歯ぎしり・食いしばりは就寝中にしていることが多く、特に眠りが浅い時にしやすいといわれています。慢性的に疲れやストレスが溜まっている方は、歯ぎしり・食いしばりをしやすいので注意が必要です。
また、噛み合わせが悪い場合、一部の歯だけ歯ぎしり・食いしばりを行う場合があります。
歯ぎしり・食いしばりは、根本的に治すのは難しいといわれています。原因を知ることで改善できる場合があるので、まずは何が原因で歯ぎしり・食いしばりをしているのかを知り、原因に応じて対策することが大切です。
歯ぎしり・食いしばりが歯に与える影響
歯ぎしり・食いしばりは無意識下で行うものであるため、日頃の噛む力の3~5倍もの負担が歯にかかるといわれています。
ここでは、歯ぎしり・食いしばりが歯に与える影響について解説します。
歯のすり減り・欠け
歯ぎしり・食いしばりは上下の歯に過大な負担をかけるため、噛む面がすり減ったり欠けたりすることがあります。歯に過大な負担がかかることで、歯に亀裂が入ったり、ひどい場合には歯そのものが割れることがあるでしょう。
歯に過大な負担がかかると、歯の寿命を縮めることにつながります。
詰め物や被せ物の破損
歯ぎしり・食いしばりは、詰め物や被せ物にも負担をかけます。過大な負担が詰め物や被せ物にかかると、破損したり取れたりするでしょう。
詰め物や被せ物の破損・脱離を放置すると虫歯になりやすいため、なるべく早く歯科を受診しましょう。
歯周病が進行しやすくなる
歯ぎしり・食いしばりによる負荷は、歯を支える歯茎や顎の骨にも影響を及ぼします。歯茎が下がったり歯茎の炎症を引き起こしたり、歯ぎしり・食いしばりが原因で歯周病が進行することがあるのです。
また、顎の骨に負担がかかることで歯を支えている顎の骨が徐々に吸収されることもあります。歯がグラついたり歯並びが悪くなったりすることがあるでしょう。
知覚過敏になる
歯ぎしり・食いしばりで歯がすり減ったり欠けたりすると、歯の表面にあるエナメル質が削れます。神経に刺激が伝わりやすくなり、知覚過敏を引き起こすことがあります。
また、歯ぎしり・食いしばりにより歯茎が下がることで、歯の根元部分が露出する場合もあります。
歯ぎしり・食いしばりの癖がある方でもインビザライン矯正はできる?
歯ぎしり・食いしばりの癖がある方でも、インビザライン矯正は可能です。
ただし、日常的に行っている場合は難しいかもしれませせん。マウスピースが割れるなどのトラブルにつながりやすいためです。
歯ぎしり・食いしばりがあってもインビザラインができるかどうかは、癖の程度によって異なります。歯科医師に相談し、適切な治療方法を検討しましょう。
歯ぎしり・食いしばりの癖がある方がインビザライン矯正をする場合の注意点
歯ぎしり・食いしばりがある方でもインビザライン矯正は可能です。
しかし、知っておかなければならないリスクがあります。詳しく確認しましょう。
マウスピースが破損することがある
インビザラインで使用するマウスピースはやわらかい素材でできています。また、厚みは0.5mmほどしかありません。
歯ぎしり・食いしばりがある方がインビザラインで矯正する場合、マウスピースに穴が空いたり破損したりすることがあります。歯ぎしり・食いしばりによってマウスピースが破損すると、マウスピースの作り直しが必要になって治療が延びる可能性があるでしょう。
歯ぎしり・食いしばりを頻繁に行う場合などは、ワイヤー矯正を勧められるかもしれません。
歯の移動が妨げられることがある
歯ぎしり・食いしばりで歯が上下左右に強く揺さぶられると、マウスピースの力が歯にうまく伝わらない可能性があります。予定通りに歯が移動しないことがあるのです。
歯ぎしり・食いしばりによって歯の移動が阻害されると、予定よりも治療期間が長くかかるかもしれません。
後戻りするおそれがある
歯ぎしり・食いしばりによって歯に負担がかかると、インビザライン矯正で歯並びが整っても後戻りを引き起こすことがあります。インビザラインに限らず、矯正治療では歯を移動させる矯正期間と、歯並びを安定させる保定期間をも受けなければなりません。
矯正期間後の歯並びは不安定なため、保定期間中はリテーナーを装着します。
しかし、歯ぎしり・食いしばりによって歯に負担がかかると歯が後戻りしやすくなるのです。
歯ぎしり・食いしばりを改善する方法
歯ぎしり・食いしばりは無意識下で行うことが多いため、根本的に治すことは難しいといわれています。主な原因は疲れやストレスと言われているので、生活環境を整えることで改善される可能性があるでしょう。
歯ぎしり・食いしばりを改善する方法は、以下のとおりです。
ナイトガードの使用
ナイトガードを装着すれば、歯や顎にかかる負担を軽減できます。ナイトガードは歯科医院で作成してもらえるので、気になる方は相談するとよいでしょう。
歯を噛み合わせていないか意識する
理想的な歯の位置は、上下の歯の間に隙間が空き、歯同士が接触していない状態です。日常的に歯ぎしり・食いしばりをしている場合、無意識に上下の歯を噛み合わせ、常に上下の歯が接触している場合があります。
普段から上下の歯が接触していると歯に負担がかかり続け、さまざまな悪影響を及ぼすでしょう。意識して上下の歯の間にすき間を作ってください。
上下の歯を噛み合わせないようにするには、舌を正しい位置に置くことを意識するのも重要です。正しい舌の位置は、舌先が上の前歯の裏側にある状態です。
ストレスを溜めない
疲れやストレスが溜まると、歯ぎしり・食いしばりを引き起こすとされています。普段からストレスを溜めないように意識しましょう。
休みの日は趣味を楽しむ、休養をとるなど、ストレスを発散してください。ストレッチや運動を習慣化することも有効でしょう。
顎や頭の筋肉をほぐす
歯ぎしり・食いしばりをすると顎関節や側頭筋が凝り固まります。うまく筋肉が動かせないことで、歯ぎしり・食いしばりが悪化する可能性があります。
フェイスラインや側頭筋をマッサージしたり、耳をまわして顔周りの血液循環をよくしたりすることで、歯ぎしり・食いしばりが改善するかもしれません。
特に、歯ぎしり・食いしばりによって口周りにだるさを感じる、口が開きづらいなどの症状がある場合は、顎や側頭筋が凝り固まっている可能性が高いです。朝晩マッサージしてほぐすと良いでしょう。
寝心地のよい環境を整える
疲れやストレスが溜まると眠りが浅くなります。眠りが浅くなると、歯ぎしりや食いしばりをしやすくなります。
よく眠ることで疲れやストレスが解消されるため、寝心地の良い環境を整えることも重要です。ゆっくり湯船に浸かる、お風呂上りにストレッチをする、寝る前にスマートフォンを触らないなど、心身を落ち着けることを意識しましょう。
また、うつ伏せや横向きなど、顔に負担がかかる寝方をすると歯ぎしり・食いしばりをしやすいといわれています。自分に合った枕やマットレスを使用することで、無理のない姿勢で就寝できるでしょう。
まとめ
歯ぎしり・食いしばりの癖がある方でも、インビザライン矯正は可能です。
ただし、これらの癖を日常的に行っている場合は難しい場合もあるでしょう。歯ぎしり・食いしばりしている場合でも、原因を知れば改善できることがあります。まずは何が原因で歯ぎしり・食いしばりをしているのかを知り、原因に応じて対策を行いましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。