インビザラインのマウスピースの装着時間が短いとどうなる?リスクを解説
こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
インビザラインで歯並びを整えるためには、マウスピースを1日20〜22時間装着しなければなりません。
「マウスピースの装着時間が短いとどうなるの?」「装着時間を守れなかったときはどうしたらいい?」などの疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
インビザラインはマウスピースで歯に圧力をかけて歯を移動させる治療法です。マウスピースの装着時間が不足すると計画通りに歯が動かないため、装着時間を守ることが大切です。
今回は、インビザラインのマウスピースの装着時間や、装着時間が短いことによるリスクについて解説します。インビザラインを検討中の方や、インビザラインで治療中の方は、ぜひ参考にしてください。
インビザラインのマウスピースの装着時間
インビザラインのマウスピースの装着時間は1日20〜22時間です。基本的に食事と歯磨きのとき以外はマウスピースを装着して過ごすことになります。
インビザラインはマウスピースを装着することで歯並びを整える治療法なので、歯科医師から指示された装着時間を守ることが大前提です。
長時間の装着を負担に感じる方もいるかもしれませんが、装着時間を守ることで計画通りに歯が動き、治療期間を最小限に抑えられます。
インビザラインのマウスピースの装着時間が短いと
インビザラインのマウスピースの装着時間が短いと、以下のリスクがあります。
・理想の歯並びにならない
・噛み合わせが悪くなる
・後戻りする
・治療期間が延びる
それぞれ詳しく解説します。
理想の歯並びにならない
マウスピースの装着時間が短いと、歯が正しい位置に移動せず理想の歯並びにならない可能性があります。
マウスピースを自分で着脱できるのがインビザラインのメリットですが、自己管理が治療効果を大きく左右することを理解しておくことが大切です。
噛み合わせが悪くなる
マウスピースの装着時間が短いと噛み合わせが悪くなる可能性があります。マウスピースで歯に力を加えていない状態が続くと、誤った方向に歯が動く可能性があるのです。
噛み合わせが悪くなると治療計画の修正やマウスピースの追加が必要になる場合があります。治療期間が延び、追加費用が発生する可能性もあるため注意が必要です。
後戻りする
後戻りとは、矯正治療で動かした歯が元の位置に戻ろうとする現象のことです。マウスピースの装着時間が短いと歯に適切な力を加えられず、後戻りを起こす可能性があります。
矯正治療中の歯は不安定で動きやすくなっているため、マウスピースを外すと歯が元の位置に戻ろうとするのです。後戻りを起こすとマウスピースが合わなくなり、作り直しが必要になる可能性もあるでしょう。
治療期間が延びる
マウスピースの装着時間が短いと歯が計画通りに動かず、マウスピースが合わなくなる可能性があります。
インビザラインのマウスピースは治療計画に沿って作製されます。治療計画と実際の歯の動きにズレが生じると、治療計画を修正し、マウスピースを作り直さなければならないケースもあるでしょう。
新しいマウスピースが届くまでの間は治療が進まず、大幅に治療期間が延びる可能性があるのです。
インビザラインのマウスピースの装着時間を守るためには
インビザラインで理想の歯並びを手に入れるためには、マウスピースの装着時間を守ることが重要です。
しかし、慣れないうちは長時間の装着を負担に感じる方も少なくありません。
ここでは、マウスピースの装着時間を守るためのポイントをご紹介します。
・習慣化する
・スマートフォンアプリを活用する
・マウスピースケースを持ち歩く
・家族に協力してもらう
・歯科医師に相談する
それぞれ詳しく解説します。
習慣化する
インビザラインのマウスピースは基本的に食事と歯磨きのとき以外は装着して過ごすことになります。食事や歯磨きの直前に取り外し、すぐに取り付けることを意識して習慣化すれば、自然に装着時間を守れるでしょう。
スマートフォンアプリを活用する
装着時間を記録できるスマートフォンアプリを活用すれば、装着時間を意識できます。万が一装着を忘れても、リマインダー機能によって気づくことができるでしょう。
マウスピースケースを持ち歩く
外出先でマウスピースを紛失・破損すると、帰宅するまで何も装着せずに過ごすことになり、装着時間が短くなります。外出時にマウスピースケースを持ち歩くことで、マウスピースの紛失・破損を防げます。
前後のマウスピースも一緒に持ち歩いておけば、使用中のマウスピースにトラブルが生じても対処しやすいでしょう。
家族に協力してもらう
同居している家族に協力してもらうのも一つの方法です。食事や歯磨きのあとに声をかけてもらうことで、装着忘れを防げるでしょう。
歯科医師に相談する
装着時間に関する疑問や困りごとがあるときは、歯科医師に相談しましょう。原因に応じて、自分に合った対処法を提案してもらえる可能性があります。
インビザラインのマウスピースの装着時間を守れなかったときは
インビザラインのマウスピースの装着時間を守れなかったときは、以下のように対処しましょう。
・歯科医師に相談する
・マウスピースの交換時期を調整する
・翌日の装着時間を延ばす
・ほかの治療法を検討する
それぞれ詳しく解説します。
歯科医師に相談する
装着時間を1日守れなかった程度であれば、治療に悪影響を及ぼすことはありません。
しかし、装着時間を守れない日が数日続いたときは、歯科医師に相談が必要です。自己判断で誤った対処をするとトラブルが生じ、治療期間が大幅に延びたり、マウスピースの追加が必要になったりする可能性があります。
装着時間を守れなかったときは、歯科医師に連絡して治療の進め方を相談しましょう。
マウスピースの交換時期を調整する
マウスピースの装着時間を守れなかったときは、マウスピースの交換時期を調整して様子をみることがあります。
インビザラインのマウスピース1枚で動かせる距離は最大0.25mmとわずかですが、歯が動いていない状態で次のマウスピースに交換すると痛みや違和感が生じたり、歯肉退縮の原因になったりするなどのトラブルが発生する可能性があります。
そのため、交換時期を予定よりも遅らせ、使用中のマウスピースでの歯の移動が完了してから次のものに交換します。自己判断で交換時期を調整すると治療に悪影響を及ぼす可能性があるため、装着時間を守れなかったときは歯科医師に相談しましょう。
翌日の装着時間を延ばす
マウスピースの装着時間を守れなかったときは、翌日の装着時間を延ばして様子をみることがあります。
ただし、装着時間を数日守れなかった場合は、後戻りが始まっている可能性があります。治療計画の修正が必要になることもあるため、自己判断せずに歯科医師に相談しましょう。
ほかの治療法を検討する
インビザラインのマウスピースは自分で取り外して食事や歯磨きを普段通り行えるのが大きなメリットですが、装着時間を自分で管理しなければなりません。自己管理が難しい場合は、ワイヤー矯正への変更を検討するのも一つの方法です。
ワイヤー矯正の矯正装置は固定式なので、自分で取り外すことはできません。食事や歯磨きは装置を装着したまま行わなければなりませんが、自己管理は不要です。装着時間を守れない方は、ほかの治療法について歯科医師に相談するとよいでしょう。
まとめ
今回は、インビザラインのマウスピースの装着時間が短いとどのようなリスクがあるのか解説しました。
インビザラインで歯並びを整えるためには、マウスピースを1日20〜22時間装着しなければなりません。インビザラインではマウスピースを装着することで歯に矯正力を加えているため、装着時間が守れないと計画通りに歯が動きません。
装着時間が短いと治療計画の修正やマウスピースの作り直しが必要になり、治療期間が長引いたり追加費用がかかったりする可能性があります。マウスピースの装着時間を守り、治療をスムーズに進めるためには、自分に合った管理方法を見つけることが大切です。
どうしてもマウスピースの装着時間を守れない場合は、固定式の矯正装置に切り替えることも検討したほうがよいかもしれません。マウスピースの装着時間でお困りの方は、歯科医師に相談してアドバイスをもらうとよいでしょう。
インビザラインを検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。
小児矯正は痛いの?痛みが生じる場面と対処法を詳しく解説!
こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
子供のあいだに矯正治療で歯並びを綺麗にしてあげたいと考えても、痛みがあるのではないかと心配になる保護者の方は多いのではないでしょうか。痛みに子供が耐えられず矯正を続けられないと心配になるかもしれません。
ここでは、小児矯正の痛みについて解説します。痛みが生じる場面や対処法もご紹介するので、参考にしてください。
小児矯正は痛いの?
矯正治療というと痛みがあるというイメージがあるかもしれません。痛みの感じ方には個人差がありますが、小児矯正は痛みが少ない治療といえるでしょう。
大人は顎の骨の成長が完了しているため、矯正治療を開始した時に痛みが出やすいです。
しかし、子どもは顎の骨が柔らかいため、矯正による痛みを感じにくいとされています。歯が移動しやすいので、圧迫感や違和感も覚えにくいでしょう。
また、小児矯正は顎の成長に合わせて行われるため、矯正力を最小限に抑えられます。強い力をかけて歯を動かす必要がないので、強い痛みは感じないことが多いです。最初は違和感を覚えるお子さまもいますが、すぐに慣れるでしょう。
小児矯正中に痛みが生じる場面
小児矯正中で生じる痛みは、矯正力や装置が当たることが原因です。矯正中は、次のような場面で痛みが生じる可能性があります。
初めて矯正装置をつけたとき
矯正装置を初めてつけたときは痛みが出やすいです。今まで何もなかった口内に装置が入り、矯正力が加わるため、2〜3日は痛みを覚えるお子さまもいます。年齢が小さなお子さまほど、痛みを覚えやすいでしょう。
また、矯正の痛みではなく、矯正装置を装着する違和感や異物感を訴えるケースもあります。こうした症状も、1週間も経てば慣れていくことが多いです。
矯正装置が粘膜に当たる
装着している矯正装置が、頬の内側や舌、唇などに当たり、痛みを覚えることがあります。とくにワイヤー矯正では、ブラケットやワイヤーなどの部品が頬や舌に擦れて傷ついてしまい、口内炎などを起こしやすいです。
矯正装置が当たる痛みは数日で解消されることが多いですが、痛みに我慢できない場合や、痛みが改善しない場合には歯科医院へご相談ください。専用のワックスを使用するなど、調整が可能です。
矯正装置の調整後
矯正治療中は、歯の動き方によって途中で装置を調整することがあります。矯正装置の調整後には、痛みが現れやすいでしょう。
歯を正しい位置へ動かすために装置を調整するため、歯に新たな力が加わることが痛みの原因です。調整後から数日間は、硬いものを食べたタイミングなどで痛みが増しやすくなります。
小児矯正の装置によって痛みは異なる?
矯正装置ごとに歯にかかる力は異なるため、痛みが出る度合いは異なります。必ず痛みが出るというわけではありませんが、小児矯正の装置ごとの痛みを確認しましょう。
ワイヤー矯正
歯の表面にブラケットという留め金を付け、ワイヤーで歯に力を加えながら動かしていく矯正装置です。歯全体に力が加わるため、矯正装置の中でも痛みを感じやすいといわれています。
装置の装着直後や、ワイヤーの調整後には痛みを感じやすいでしょう。ブラケットやワイヤーなどの部品が粘膜に当たることで痛みが生じるケースもあります。
マウスピース矯正
透明のマウスピースを装着することで矯正する方法です。マウスピースは1〜2週間ごとに新しいものへ交換していきます。
マウスピース矯正ではワイヤーなどの刺激を受けることがないため、比較的痛みを覚えにくい矯正治療とされています。
ただし、装着から数日間は締めつけ感を覚えることがあります。食事や歯磨きの際にはマウスピースを取り外せるため、制限も少ない矯正方法と言えるでしょう。
拡大装置
上の奥歯にバンドを取り付けて、太い針金のワイヤーによって上顎を横へ広げる矯正装置です。強い力がかかるため、装着から数日間は奥歯に痛みを感じることが多いです。徐々に痛みは緩和されていきます。
食事の際に痛みや違和感を覚えやすいため、硬いものや弾力のある食べ物は避けるべきでしょう。
顎外固定装置
顔の外に装置の多くが出ているタイプで、ヘッドギアや上顎前方牽引装置(MPA)などが該当します。奥歯や前歯が痛むことがありますが、数日で痛みは気にならなくなるでしょう。
床矯正装置
取り外しができる入れ歯のような形をしている矯正装置で、顎を広げるために利用されます。永久歯が生えるスペースを作る目的で使用するため、永久歯が生える時期や、顎が成長する時期に行います。
比較的痛みは少ない治療と言われています。
顎間ゴム
ワイヤー矯正の補助として、上の歯と下の歯に渡るように引っ掛けるゴムです。矯正をスムーズに進める効果があります。
顎間ゴムをかけると歯に強い力が加わるため、ゴムをかけている歯に痛みが出やすいです。慣れると痛みは次第におさまっていきますが、痛みが強い場合は歯科医師に相談してゴムの種類を調整してもらいましょう。
小児矯正中の痛みが続く期間
小児矯正の期間は1年~2年半程度であり、その期間中ずっと痛みが続くわけではありません。矯正装置を初めて装着した日や、装置の調整を行った日から、2~3日で痛みはおさまります。
装置が口内で当たっている場合は、調整する必要があるかもしれません。触れ続けていると粘膜が傷つく可能性もあるので、必ず歯科医師に相談しましょう。
全く痛みを感じない子どももいるなど、痛みの出方には個人差があります。
小児矯正中に痛みがあるときの対処法
小児矯正の治療中にお子さまが痛みを訴える場合には、以下の方法で対処しましょう。
硬い食べ物や弾力のある食べ物は避ける
硬い食べ物や弾力のある食べ物は、歯に負担がかかるため痛みが出やすいです。
おせんべいやフランスパン、リンゴなどの硬い食べ物は避けましょう。弾力のあるお肉を食べる際には小さく切ってあげてください。グミやガムなど、噛む回数が増えるお菓子も避けるべきです。
痛みがある時には、できるだけ柔らかい食べ物を選びましょう。
痛み止めを飲む
矯正治療中に痛みが強くてつらいという場合には、痛み止めを飲むのも手段のひとつです。
ただし、用法・容量をしっかり守るようにしましょう。ドラッグストアなどで売られている市販の痛み止めは、可能であれば避けてください。炎症を抑える成分が入っている場合、歯の移動や顎の拡大がうまく進まない可能性があります。
常用しなければ問題ありませんが、痛みが強い場合は歯科医師に相談しましょう。
歯科医院へ相談する
痛みが続く場合や痛みが強い場合には、歯科医師へご相談ください。矯正装置が口内に当たっている場合であれば、専用のワックスで保護をすれば痛みを防ぐことができます。
また、装置が破損して口内を傷付けているような場合や、誤った方向へ力が加わって痛みが出ているような場合もあります。こうした場合はご自宅で調整することはできないため、歯科医師に調整してもらいましょう。
気付かない間にお子さまが矯正装置を触って装置がずれているケースもあります。痛みを訴える場合は早めに歯科医院を受診しましょう。
まとめ
小児矯正は大人の矯正に比べると痛みは少ないですが、矯正方法によって痛みの出やすさは異なります。マウスピース矯正は痛みが少ない治療とされていますが、対応できない症例もあります。
矯正の開始直後は痛みや違和感を覚えることが多いですが、数日で慣れることが多いです。痛みが続く場合や、強い痛みを訴えるような場合には、矯正装置に何らかの問題が生じている可能性があります。そうした場合は、できるだけ早く歯科医院へご相談ください。
小児矯正を検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。
インビザライン矯正後に起こる「後戻り」とは?原因と対処法を解説!
こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
インビザライン矯正後、歯並びが元の状態に戻ってしまうことがあり、それを後戻りといいます。長い治療期間をかけて少しずつ動かした歯が、なぜ戻ってしまうのでしょうか。
今回は、後戻りが起こる原因と防ぐための方法を解説し、実際に後戻りしてしまった際の対処法をご説明します。
インビザライン矯正後に起こる「後戻り」とは?
インビザライン矯正に限らず、矯正治療は計画通りに歯が動き、歯並びや噛み合わせが整ったら終わりというわけではありません。その後に治療期間と同程度の保定期間があり、この期間はリテーナー(保定装置)を装着する必要があります。
保定期間を設けているのは、治療後そのままにしていると歯が元の歯並びに戻ってしまう、後戻りという現象が起こることがあるからです。
後戻りにも程度があり、最後に使用していたマウスピースをしばらく装着すれば元に戻る場合もあれば、ほとんど初めから治療をやり直さなくてはいけないこともあります。
後戻りが起きてしまう理由は、矯正治療直後の歯を支えている骨は不安定な状態だからです。歯の根と歯茎の間にある歯根膜(しこんまく)が、元の状態に戻ろうとするのです。
何も装着せず放置しておくと、いつの間にか歯並びが元に戻ってしまうことがあります。
インビザライン矯正後に後戻りが起こる原因
インビザライン矯正後、保定が不十分であった場合は時間の経過とともに後戻りします。また、リテーナーを装着していても、以下のようなケースでは後戻りすることがあります。
歯並びに悪影響を及ぼす癖が改善されていない
片側のみで噛む、頬杖をつく、指を噛む、舌で歯を押すといった、歯並びに悪影響を及ぼす癖が矯正治療後も残っている場合は、後戻りしやすくなります。意識してそのような癖を直す必要があるでしょう。
矯正治療後に顎が成長したため
顎の成長は、歯並びに大きな影響を及ぼします。通常、顎の骨は6~12歳頃に急激に成長し、20歳頃には止まります。
しかし、人によっては20歳をすぎても顎が成長します。その前に矯正治療をした場合は整えた歯並びが乱れることがあるのです。
また、親知らずが生える際に十分なスペースがないと、前にある歯を押すように生えることもあります。そうすると、歯並びが乱れてしまうでしょう。
歯周病により顎の骨が溶かされたため
歯周病が進行すると、顎の骨が溶かされます。歯や歯茎が不安定な状態になり、徐々に動いて後戻りすることがあるのです。
矯正治療前より悪い状態になることもあるので、治療中だけでなく治療後も口腔内のケアはしっかり行いましょう。
強引に抜歯せずに治療したため
すべての歯がきれいに並ぶスペースがない場合は、抜歯してスペースを作って治療することがあります。
しかし、患者さまによっては「どうしても健康な歯を抜きたくない」と思うこともあるでしょう。そのため、本来は抜歯しなくてはいけない状態でも、抜歯をせずに強引に治療を行うケースがあります。
歯を並べるスペースが足りないのに強引に歯を詰め込むように治療すると、後戻りしやすくなります。骨格に問題があり外科手術が必要なのに、外科手術をせず矯正した場合も後戻りしやすいです。
インビザライン矯正後の後戻りを防ぐためには
時間と費用をかけて矯正治療をしたのに、後戻りするのは避けたいと思う方が多いでしょう。ここからは、後戻りを防ぐためのポイントを解説します。
保定期間はリテーナーを正しく装着する
特に矯正治療が終わった直後は、リテーナーを正しく装着する必要があります。保定期間は治療期間と同程度とする歯科医院が多く、リテーナーの装着時間が長いので面倒に感じる方もいるでしょう。
しかし、保定期間中も決められた時間リテーナーを装着しなければなりません。後戻りして再び治療するほうが大変なので、リテーナーは正しく装着してください。
装着しやすいリテーナーを選ぶ
リテーナーは、大きく分けて3種類あります。患者さまのライフスタイルに合わせて選びましょう。
ワイヤー型
固定式のワイヤーのリテーナーで、歯の裏側に装着します。自分では外せないため、1日中装着し続けることになります。
歯を直接押さえているため、効果は高いといえるでしょう。歯磨きの際は、ワイヤーの周囲をしっかり磨き、清潔に保つ必要があります。
リテーナーを取り外すのが面倒な方や、目立たないリテーナーを選択したい方に選ばれることが多いです。
プレート型
歯の内側にあるプレートと、外側にある細いワイヤーで歯を挟むように装着するリテーナーです。装着したばかりの頃は発音しにくいと感じる方もいますが、しばらくすると慣れるでしょう。フィット感があるので、噛みやすいです。
歯の前にでるワイヤーは、透明や白いものなど目立ちにくいものも選択できることがあります。取り外しができるため、装着時間を守ることが大切です。
マウスピース型
インビザラインのマウスピースと同じように、透明なマウスピース型のリテーナーです。装着していても目立たないので、人前で話をする方に向いているかもしれません。
歯並びを維持しやすいですが、噛み合わせを安定させたい方、歯ぎしりや食いしばりの癖がある方には不向きです。
歯並びに悪影響を及ぼす癖を直す
片側だけで物を噛む、頬杖をつくなど、歯並びに悪影響を及ぼす癖は後戻りの原因になります。自分でも気づかずに無意識にしていることもあります。
日常生活を見直して、そうした癖がある場合は意識して改善しましょう。
毎日のセルフケアを徹底し、定期検診を受ける
歯周病が進行すると顎の骨が溶けて歯が動き、後戻りすることがあります。食後のセルフケアを徹底し、口内を清潔に保ちましょう。歯ブラシだけではなく、歯間ブラシやデンタルフロスも使用するとしっかり汚れを落とせます。
また、定期検診に通い、お口のクリーニングを受けることも歯周病予防には欠かせません。必要に応じて、歯質を強くするフッ素を塗布してもらうのもよいでしょう。
無理のない治療計画を立てる
歯を削ったり、抜歯をしたりすることに抵抗を感じる方も少なくありません。
しかし、歯が並ぶ十分なスペースがないのに強引に治療を進めると、後戻りする可能性が高まります。担当の歯科医師と相談し、無理のない治療を選択しましょう。
インビザライン矯正後に後戻りを起こしたときは
インビザライン矯正後に後戻りしてしまったとき、どのように対処すべきなのでしょうか。実際に後戻りした際の対処法を解説します。
保定装置を正しく装着する
軽度の後戻りの場合は、リテーナーを正しく装着し続ければ改善できることがあります。また、最後に使用した治療用のマウスピースを使用して改善を図ることもあります。
いずれにしても、どの程度後戻りしているかは患者さま自身では判断できません。後戻りしているように感じたときは、歯科医師に相談してください。
再治療をする
大きく後戻りしてしまった場合、リテーナーを装着しただけでは改善できないかもしれません。再びインビザラインのマウスピースを装着するか、ワイヤー矯正に切り替えて再治療を行います。
再治療の期間や費用は、後戻りの程度によって異なります。
まとめ
矯正治療によって歯が計画通りに動いても、そのまま何もしないと歯は自然と元の位置に戻ろうとします。そのため、顎の骨の状態が安定するまでリテーナーを装着する必要があります。
保定は矯正治療にかかった期間と同程度とする歯科医院が多いです。長いと感じるかもしれませんが、必ず歯科医師の指示に従ってリテーナーを装着しましょう。
虫歯や歯周病を予防し、歯並びに悪影響を及ぼす癖を直すことも大切です。
矯正治療後に後戻りしていると感じたときは、歯科医師に早めに相談しましょう。後戻りしたとしても、軽度であればリテーナーを正しく装着するだけで改善できることがあります。
インビザライン矯正を検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。
小児矯正は何歳から何歳まで?小児矯正を検討すべき症例とは?
こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
子どもの矯正治療である小児矯正について「何歳からはじめたらいいの?」「どんな歯並びの場合、相談すべきなの?」といった質問を受けることがあります。小児矯正は限られた時期だけにできる治療なので、保護者の方は正しい知識をもつことが大切です。
今回は、小児矯正で対応できる年齢や症例について解説し、小児矯正のメリットやデメリットについてもお話しします。
小児矯正は何歳から何歳まで?
小児矯正は成長期の子どもに対して行う矯正治療のことをさします。子どもの場合、乳歯が生えてきてやがて永久歯に生え変わり、すべての歯が永久歯になって大人と同じ状態になります。
成長の段階ごとにアプローチの方法が異なるのが小児矯正の大きな特徴です。段階に合わせて0期治療、1期治療、2期治療と治療内容がわけられています。
それぞれの対象年齢と、治療内容は以下のとおりです。
0期治療
すべての歯が乳歯の子どもを対象とした矯正治療で、年齢の目安は3~5歳です。噛み合わせの改善や、指しゃぶりや口呼吸などの歯並びに悪影響を及ぼす口周りの癖を改善します。
1期治療
永久歯への生え変わりが始まっており、乳歯と永久歯が混在している子どもを対象とした矯正治療です。年齢の目安は6歳~12歳です。
この時期に、顎の骨が小さいため将来的に永久歯が並びきらないと判断された場合は、成長を利用して顎の骨を広げてスペースをつくる治療をします。受け口や出っ歯の治療もこの時期に行うケースが多いです。
2期治療
すべての永久歯が生えそろった後に行う治療のことで、対象年齢13歳以降とされています。治療内容は成人矯正と同じです。
0期治療や1期治療をしている場合でも、2期治療が必要なケースもあります。その場合は、2期治療のみを行うよりも治療期間が短くなることが多いです。
小児矯正の期間はどれくらい?
小児矯正の治療期間の目安は、それぞれ以下のとおりです。患者さまのお口の状態や治療を開始したタイミングにもよるので、目安として参考にしてください。
・0期治療:1~2年程度
・1期治療:1~3年程度
・2期治療:1~3年程度
矯正治療によって計画通りに歯が動いた後に、治療にかかったのと同程度の保定期間が必要です。歯は自然と元の位置に戻ろうとするので、保定装置(リテーナー)を装着して固定しなければなりません。
小児矯正を検討すべき症例とは?
子どものうちから矯正治療が必要な症例はどのようなものなのでしょうか。具体的な症例は、以下の通りです。
受け口
受け口とは、本来の噛み合わせと逆になっている状態のことです。反対咬合とも呼ばれています。通常、歯が噛み合った時は上の歯が下の歯を軽く覆います。
しかし、受け口の場合は下の歯が上の歯よりも前に出ます。受見た目がよくないだけではなく、食べ物が噛みにくいというデメリットがあります。
出っ歯
出っ歯とは、前歯がでているように見える、あるいは実際にでている状態をさします。日本人には比較的多い症状です。
指しゃぶりや口呼吸など、口周りの悪い癖によって出っ歯になってしまうことがあります。そうした場合は、トレーニングや矯正治療によって改善することが可能です。
前歯が噛み合っていない
奥歯が噛み合っている時に、前歯が噛み合っていない状態のことを開咬(かいこう)といいます。この場合、前歯から息がもれてしまうため、発音に支障がでてしまうこともあります。
指しゃぶりや口呼吸など、口周りの悪い癖が原因となるケースが多いです。
噛み合わせが深い
奥歯を噛みしめた際、下の前歯がほとんど見えないほど、下の前歯を覆っている状態のことを過蓋咬合(かがいこうごう)といいます。早い時期に乳歯の奥歯を失ったことが原因になるケースが多いです。
顎の動きに支障がでるため、顎の関節や歯茎に痛みがでることもあります。早期に治療を始めるべき症例と言えるでしょう。
噛み合わせの一部が逆になっている
通常は下の歯は上の歯に覆われますが、一部の歯の噛み合わせが逆になっているのが交叉咬合(こうさこうごう)です。成長と共に顎が徐々に曲がってしまうこともあり、大人になって治療すると外科矯正が必要なこともあります。
小児矯正のメリット
子どものうちに矯正治療を始めると、さまざまなメリットがあります。
抜歯せずに歯を整えられる可能性が高くなる
成人矯正の場合は、永久歯への生え変わりも顎の骨の成長も終わっているので、顎の骨を広げてスペースをつくることはできません。そのため、歯を動かしただけでは歯を並べることが難しい場合は、抜歯することになります。
成長期のうちに矯正治療を開始すれば、顎の骨を広げる治療も可能です。矯正治療によって健康な歯を失う可能性は低くなります。
虫歯や歯周病のリスクを軽減できる
歯並びが悪いと歯磨きがうまくできない箇所が増えてしまうので、それだけ磨き残しが生じやすくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まってしまうでしょう。
子どものうちに歯並びを整えておけば、虫歯や歯周病になりにくい口内環境に整えられます。
治療期間を短縮できることがある
小児矯正からはじめても、歯並びの状態によっては成人矯正が必要なケースもあります。
しかし、事前に小児矯正をして永久歯が並ぶスペースを確保できていれば、何もしていない状態よりはスムーズに治療が進みます。ある程度歯並びが整っていることも多いので、大きく歯を動かす必要はないでしょう。
また、小児矯正から治療を受けている場合、成人矯正の費用を割引する歯科医院が多いです。継続して治療を受ければ、経済的な負担も減らせるかもしれません。
外科手術のリスクを低減できる
成人矯正では、骨格によっては顎の形まで治療する必要があり、その場合は外科手術を行うこともあります。小児矯正では顎の骨の成長をコントロールできるため、外科手術を避けられる可能性が高いです。
早期に口周りの悪い癖を改善できる
口呼吸、指しゃぶり、頬杖など、歯並びに悪影響を及ぼす癖は、早いうちに改善することが大切です。小児矯正では、そうした口周りの悪い癖にアプローチするトレーニングも行います。
歯並びに悪影響を及ぼす癖が改善されることで、成人矯正の必要がなくなることもあるでしょう。
早いうちにコンプレックスを解消できる
大人になってからでも矯正治療は可能ですが、治療が遅くなればそれだけ歯並びや噛み合わせが悪い状態で過ごす期間は長くなります。歯並びが悪いとコンプレックスに感じることもありますので、早いうちに改善したほうがいいでしょう。
小児矯正のデメリット
メリットの多い小児矯正ですが、以下のようなデメリットもあります。
子どものモチベーションの維持が重要
特に小さい子どもの場合、小児矯正の意義を本人が認識することは難しいです。矯正装置を装着したり、トレーニングしたりするのを嫌がってしまう子どもも非常に多いです。
お子さまの歯並びを改善するためには、お子様はもちろん保護者の方の協力も欠かせないでしょう。取り外しできる装置を使用する場合や、自宅でのトレーニングが必要な場合もありますが、協力して取り組むことが重要です。
お子さまが前向きに矯正治療を続けられるようサポートしてあげる必要があるでしょう。
見た目が一時的に悪くなる
歯が動いている最中は、一時的に歯並びが乱れたように見える時があります。また、矯正装置によっては口を開けた際に目立ってしまい、それが気になる子どももいるでしょう。
1期治療で終わらないこともある
1期治療では、直接歯を動かす治療は基本的にしません。歯がきれいに並ぶための土台を整える治療と考えたほうがよいでしょう。
そのため、歯並びの乱れが完全に改善されるとは限りません。1期治療を終えても、その後2期治療が必要になるケースもあります。
しかし、多くの場合、1期治療をしていると2期治療の治療期間は短くなります。土台が整っているので、微調整で歯並びが改善されることが多いためです。
治療中は虫歯のリスクが高くなる
固定式のワイヤー矯正の場合は、装置の周囲の歯磨きが難しいため、虫歯のリスクが高まってしまいます。治療中のセルフケアは徹底しましょう。
まとめ
小児矯正には、子どもの成長に合わせて段階があります。すべての歯が永久歯に生え変わるまでの12歳頃までは1期治療にあたり、顎の骨にアプローチする治療も可能です。13歳以降からの2期治療は成人矯正と同じ内容を行います。
受け口、出っ歯、噛み合わせに問題があるといったケースは、成長段階で行える治療内容が変わります。早めに歯科医院に相談し、お子様にあったタイミングで治療を始めましょう。
小児矯正を検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。
インビザラインで抜歯をするメリットや抜歯が必要なケースを解説!
こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
「インビザラインで抜歯が必要なことがあるって本当?」「インビザラインで抜歯したときのメリットやデメリットは?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
今回は、インビザラインで抜歯を必要とするケースと、抜歯のメリット・デメリットについて詳しく解説します。抜歯の費用もお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
インビザラインで抜歯をするメリット
インビザラインで抜歯をするメリットは、以下のとおりです。
歯を並べるスペースを確保できる
歯並びが乱れる原因の多くは、顎が小さい、歯が大きいなど、歯を並べるためのスペースが十分にないことです。そのため、抜歯をすることがあります。
抜歯をすれば十分なスペースを作れるので、残っている歯をキレイに並べることができます。
インビザラインで治療できる幅が広がる
インビザラインは、従来のワイヤー矯正よりも治療できる症例の幅が狭いです。例えば、歯を大きく移動させる必要がある重度の叢生は治療できないとされています。
抜歯をして十分なスペースを確保できれば、インビザラインでも治療できる可能性が高くなるでしょう。
ただし、抜歯をすれば必ずインビザラインで矯正可能になるわけではありません。担当の歯科医師とよく相談してください。
口もとが出っ張りにくくなる
抜歯をおこなわずにインビザライン矯正を進めると、スペースが不足している部分に無理やりすべての歯を収めることになります。前歯が前方に押し出されて、出っ歯のようになる可能性があるでしょう。
口もとが出っ張ると、横顔の美しさであるEライン(エステティックライン)も崩れます。
抜歯をおこなうと十分なスペースを確保できるので、理想的なアーチに歯を並べることができるでしょう。
抜歯したところのケアがしやすい
インビザラインで抜歯をおこなうと、マウスピースを取り外して抜歯部分のケアができます。清潔に保ちやすいので、トラブルが起こりにくいでしょう。
歯茎が下がるのを防げる
歯を大きく移動させると、歯茎が下がることがあります。本来の位置から大きくずれた歯を歯列に収めようとすると、大きな力をかけなければならないので歯茎に負担がかかるのです。
歯茎が下がるリスクのほうが高いと判断された場合、歯を残して無理に並べるよりも抜歯したほうがよいかもしれません。
インビザラインで抜歯をするデメリット
インビザライン矯正で抜歯をするメリットは多いですが、やはりデメリットもあります。インビザラインで抜歯をするデメリットは、以下のとおりです。
健康な歯を失う
インビザラインでは、虫歯や歯周病と違い、健康な歯を抜歯することになります。抜歯した歯は二度と生えてこないので、後悔のないように歯科医師とよく相談して納得したうえで抜歯をおこないましょう。
腫れたり痛みがでたりする
抜歯をおこなった後は、腫れや痛みが出る可能性があります。抜歯後3日目あたりが腫れや痛みが最も出やすく、抜歯後1週間ほどで落ち着くでしょう。
抜歯後は、痛み止めを服用すれば痛みが落ち着くケースが多いので、過度に心配する必要はありません。
治療期間が長くなる可能性がある
インビザライン矯正で抜歯をおこなうと、できたスペースの分歯を移動させる必要があります。そのため、抜歯をしない症例と比較すると治療期間が長くなる傾向があります。
インビザラインのマウスピースは1枚あたり0.25mmほどしか歯を移動させられません。1週間ごとにマウスピースを交換しても、1ヶ月で1mmしか移動しないのです。
抜歯で得られるスペースは1本あたり7〜8mmほどなので、症例によっては治療期間が長くなるでしょう。
抜歯したスペースが埋まらない可能性がある
インビザラインで抜歯をおこなったとき、そのスペースを埋めるために他の歯を移動させます。
しかし、歯が移動しきれず、スペースが埋まらない可能性があります。スペースが空いたままだと、隣の歯が倒れ込んで歯列が乱れたり、見た目が悪くなったりなどの問題が生じます。
食事しにくい
インビザライン矯正のために抜歯をおこなうと、空いたスペースが埋まるまで食べ物が噛みにくくなるかもしれません。食べカスが挟まりやすくなるため、口腔ケアにも気を遣う必要があるでしょう。
インビザラインで抜歯が必要なケース
インビザライン矯正のための抜歯は、健康な歯を抜くケースがほとんどです。そのため、抜歯するかどうか慎重に判断する必要があるでしょう。
担当する歯科医師によっては、抜歯せずに歯列矯正可能と判断する場合もあります。インビザラインで抜歯が必要になる代表的な症例をご紹介します。
前歯が突出している
歯列のアーチが狭く前歯が突出していると、出っ歯の印象が強くなります。抜歯をして突出している前歯を後ろ側へ移動させると、口もとのバランスが良くなるでしょう。
反対咬合
上の前歯よりも下の前歯が前方に出ている状態を、反対咬合といいます。上下の噛み合わせが反対の状態で、受け口とも呼ばれています。
下の前歯を後ろへ移動するためのスペースが必要なので、抜歯をおこないます。
親知らずが歯並びに悪影響を与えている
親知らずは、横向きや斜めに生えて他の歯を押して、歯並びに悪影響を与えることがあります。矯正中は問題なくても、歯列矯正後に親知らずの影響で歯列が乱れる可能性があります。
そのため、親知らずはインビザライン矯正前に抜歯をするケースが多いでしょう。
インビザラインで抜歯が不要なケース
インビザライン矯正で抜歯が不要なケースは、以下のとおりです。
IPRでスペースを確保できる
IPRはディスキングとも呼ばれていて、歯の側面をわずかにヤスリで削ってスペースを確保する方法です。IPRで歯を並べるためのスペースを確保できれば、抜歯は必要ありません。
ただし、IPRでは大きなスペースは確保できません。
歯列の幅を広げられる
歯列の幅を広げると、歯と歯のスキマが少しずつ開きます。そのスキマを利用して歯を移動できれば、抜歯の必要はありません。
ただし、重度の叢生の場合、歯を移動させるためには広いスペースが必要になります。大人の歯列はあまり大きく広がらないので、抜歯する可能性が高いでしょう。
奥歯を後ろへ移動させられる
奥歯を後ろへ移動させることができれば、移動した分のスペースで歯列を整えることができます。
ただし、歯は根っこを支える歯槽骨がある範囲内でしか移動できません。そのため、顎が小さいなど、奥歯の後方に歯槽骨がなければ歯は移動できません。
インビザラインで抜歯をするタイミング
抜歯をおこなうタイミングは、歯を動かし始める前が一般的です。抜歯してできたスペースを利用して歯を動かせるからです。
口内を精密に検査した上で、患者さまに合ったタイミングで抜歯を計画します。
抜歯をした場合は治療期間が長くなる?
インビザライン矯正で抜歯をした場合、必ずしも治療期間が長くなるわけではありません。歯列の状態によっては、抜歯をおこなうと治療期間が短くなるケースもあります。
ただし、抜歯した部分のスペースを埋めるには大きく歯を移動させる必要があります。患者さまの歯列の状態によっては、抜歯をすると治療期間が長くなるケースもあるでしょう。
抜歯の費用
インビザライン矯正で抜歯をおこなうと、1本につき5,000~1万円ほどかかるでしょう。
虫歯の治療などで行う抜歯とは異なり、矯正治療における抜歯には保険が適用されません。歯科医院によって費用は異なります。
まとめ
インビザラインで抜歯をおこなうと、スペースをしっかり確保できるため歯を移動させやすくなります。また、親知らずが斜めや横向きで生えているときにも、インビザライン矯正の前に抜歯するケースが多いでしょう。
ただし、インビザラインでの抜歯は健康な歯を抜くケースがほとんどです。歯科医師とよく相談してから、抜歯をおこなうようにしましょう。
インビザライン治療を検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。
子どものすきっ歯は治療すべき?すきっ歯の原因と放置するリスク
こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
すきっ歯は目立つため、歯並びが悪くなるのではないか、このままにしておいていいのかと悩む方も少なくないでしょう。お子さまの発育状況やすきっ歯になってしまった原因によって、対応は異なります。
今回は、すきっ歯になる原因や放置した場合のリスク、歯科医院で行う治療法などを、ケースごとに解説します。
すきっ歯とは?
すきっ歯とは、歯と歯の間に隙間ができている状態のことです。歯科用語では空隙歯列(くうげきしれつ)と言います。
すきっ歯は、乳歯と永久歯が混在する時期に生じやすいです。すべての歯が永久歯に生え変わると、隙間がなくなることも少なくありません。
真ん中の歯に3mm以上隙間があるケースや、犬歯が生えた後も隙間が閉じないケースでは、矯正治療が必要になることがあります。
子どもがすきっ歯になる原因
乳歯の段階では、すきっ歯でも基本的には問題ありません。乳歯よりも永久歯は大きいため、永久歯に生え変わることで隙間はなくなるからです。
すべての歯が乳歯なのに隙間なくきれいに並んでいると、永久歯になった時に歯が歯並ぶスペースがなくなる可能性があります。そのため、将来的に歯並びが乱れてしまう可能性があります。
乳歯と永久歯がある混合歯列期でも、すきっ歯になることは珍しくありません。一時期的なものであるケースが多く、生え変わりが進めば改善することが多いです。
しかし、下記のような原因から、永久歯になってもすきっ歯が改善しないことがあります。
3歳以降も指しゃぶりを頻繁にしている
指しゃぶりは、生後2〜4ヶ月頃から始まる行為です。指しゃぶりをすると前歯の裏側に力が加えられるため、長い間続けているとすきっ歯の原因になります。
最初は遊びとして始まり、幼児においては気持ちを落ち着かせるためにすることが多いです。そのため、強引にやめさせることは難しいでしょう。
3歳頃も頻繁に指しゃぶりをしている場合は、改善したほうがよいかもしれません。他に気を紛らわせる遊びをしたり、指しゃぶりをしなかったことを褒めたりして、徐々に頻度を減らしてください。
3歳以降でも、¥眠る前だけ行っているなど、頻度が高くなければ無理にやめさせる必要はありません。禁止されたストレスから、親に隠れて指しゃぶりをするなど別の問題につながる可能性もあるでしょう。
徐々に頻度が減っていれば過度に心配する必要はないので、お子さまに合わせて改善できるよう促してあげてください。
口呼吸をしている
口周りの成長にとって、鼻呼吸をすることは大切です。鼻呼吸の場合は通常口を閉じているため、口周りの筋肉のバランスが整いやすいためです。上顎に舌がついた状態になるので、顎に自然な力がかかり、顎の成長が促されます。
口呼吸をしていると口が開いていることが多くなり、舌が歯にあたって力をかけます。出っ歯だけでなく、すきっ歯の原因にもなり得るでしょう。
歯と顎の大きさのバランスが悪い
顎の大きさに対して歯が小さい場合は、すきっ歯になることがあります。顎が小さい場合、歯が並びきらないので歯並びが乱れるでしょう。どちらの場合も矯正治療が必要です。
生えてくるべき歯が生えない
生えてくるべき歯が生えない、あるいは、元々歯の本数が不足している先天性欠損の場合は、すきっ歯になりやすいです。歯の本数が少なくても顎のサイズは変わらないので、隙間が生じるのです。
埋没した過剰歯がある
本来の本数以上に存在している歯を過剰歯といいますが、それらは顎の骨に埋まっていることがあります。歯が左右に押し開かれて、すきっ歯の原因になります。
噛み合わせが深い
通常の噛み合わせでは、上の歯が下の歯を軽く覆っている状態になります。噛み合わせが深く、下の歯がほとんど見えないような状態になっていると、すきっ歯になりやすいです。
奥歯を失ってそのままにしている
虫歯などによって奥歯を失った時にそのままにしておくと、周辺の歯が自然と後ろへと移動してしまいます。そのため、前歯部分の隙間が大きくなる可能性が高いでしょう。
上唇小帯の異常
歯茎と上の唇をつなぐ筋(上唇小帯)も、すきっ歯の原因になり得ます。通常よりも長い場合や厚い場合、歯と歯の間に入り込むのですきっ歯になるのです。
子どものすきっ歯を放置するリスク
子どものすきっ歯を放置すると、下記のとおりさまざまなデメリットがあります。
目立つため見た目にコンプレックスを感じる
特に前歯のすきっ歯の場合は、口を開けるとすぐに目につきます。コンプレックスに感じ、人と会話することに消極的になる可能性があるでしょう。
虫歯や歯周病のリスクが高まる
どれくらいの隙間があるかにもよりますが、歯と歯の間に隙間があると、そこに食べかすが挟まりやすくなります。歯磨きしても除去しにくいこともあるでしょう。
歯間ブラシやデンタルフロスを頻繁に使わない場合は、不衛生な状態が長く続くので虫歯や歯周病のリスクが高まります。
発音しにくくなる
すきっ歯の方の場合、歯と歯の隙間から息がもれてしまいます。その影響から、特にサ行やタ行の発音が不明瞭になるケースがあります。
噛み合わせが悪くなる
すきっ歯の上おたいでは、噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。しっかりと物を噛めなくなるため、胃腸に負担がかかり体調不良にもつながります。
子どものすきっ歯は治療すべき?
子どものすきっ歯は、成長段階によって治療するかどうか慎重に検討しなければなりません。
すべて乳歯の場合は、成長と共に乳歯が抜けて大きな永久歯が生えてきます。乳歯のみの段階で歯と歯の隙間があっても、永久歯になった時に隙間が埋まる可能性は高いです。
前歯などがすきっ歯だと目立つので気になるかもしれませんが、こうしたケースでは治療は行われないことが多いでしょう。
すでに永久歯に生え変わっているにも関わらずすきっ歯である場合は、治療したほうがいいかもしれません。
子どものすきっ歯の治療法
すきっ歯の治療は、原因によって以下のように異なります。
永久歯が小さいケース
永久歯のサイズが小さいことですきっ歯になっている場合は、矯正治療やレジンで隙間を埋める、被せ物をするといった治療が行われます。レジンは手軽な方法ですが、経年劣化しやすい素材のため、早いうちに再治療が必要となるでしょう。
被せ物を装着する場合は、健康な歯を削る必要があります。
歯の本数が少ないケース
歯の本数が少ないためにすきっ歯になっている場合は、矯正治療を行って隙間を埋めた後、インプラントやブリッジ、義歯などで歯を補うことになります。
指しゃぶりや口呼吸など口周りの癖が原因のケース
指しゃぶりや口呼吸など、すきっ歯につながる口周りの癖が原因の場合は、それらを改善する必要があります。歯科医院ではMFT(口腔筋機能訓練)を行っているので、まずはトレーニングを受けましょう。その後に矯正治療を行い、歯並びを整えます。
埋没した過剰歯があるケース
歯茎の中にある過剰歯によってすきっ歯になっている場合は、過剰歯を抜歯します。その後に矯正治療を行って、歯並びを整えます。
噛み合わせが悪いことが原因のケース
噛み合わせが悪いことによってすきっ歯になった場合は、矯正治療によって改善します。噛み合わせの状況に応じて矯正装置を選択するので、まずは歯科医院に相談しましょう。
上唇小帯が原因のケース
上唇小帯が原因でも成長と共に改善することがありますが、永久歯が生えそろっても改善しない場合もあります。その場合は上唇小帯を切除した後に、矯正治療を行います。
まとめ
子どものすきっ歯は、子どもの成長の段階によって治療するかどうかが異なります。
乳歯のみの状態や、乳歯と永久歯が混ざっている状態では、大きな永久歯に生え変わることによって自然とすきっ歯が改善されることが少なくありません。そのため、ほとんどの場合は経過観察となります。
すきっ歯は、指しゃぶりや口呼吸などの口周りの悪い癖、上唇小帯の異常、過剰歯や歯の本数が少ないケースで生じていることもあります。その場合は、永久歯に生え変わった後もすきっ歯は改善されないので治療が必要です。
すきっ歯を放置しておくと、見た目が悪いだけではなく、虫歯や歯周病、噛み合わせが悪くなる、発音に支障がでるといった悪影響があります。
すきっ歯の治療を検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。
インビザライン矯正で歯を削るのはなぜ?メリットや削る方法も解説!
こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
インビザライン矯正を行う際に、なぜ歯を削るのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
インビザラインに限らず、矯正治療とは歯を正しい位置に並べ、審美面と機能面の改善をはかるものです。矯正治療は歯を動かす治療なのに、歯を削ることに疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
歯を削る作業は、全ての方に必要なわけではありません。顎のスペースの関係によっては、必要となるケースがあります。
今回は、インビザラインでなぜ歯を削る必要があるのか解説します。削るメリット・デメリットについてもご紹介するので、参考にしてください。
インビザライン矯正で歯を削るのはなぜ?
インビザライン矯正では、必ずしも歯を削るわけではありません。歯を削る理由は、以下の通りです。
歯を並べるスペースを確保するため
歯並びが乱れる原因の多くは、顎に対して歯が大きく、綺麗に並ぶスペースが足りないことです。歯を削って隙間をしっかりと設けて、あいた場所に歯をきれいに並べることで歯並びを改善できるでしょう。
子供の場合は、骨の成長を利用して顎の幅を広げてスペースを確保できる可能性もあります。
しかし、大人になって顎の成長が止まると、顎の大きさを変えることは難しくなります。そのため、歯を削ってスペースを確保するのです。
顎のスペースがないことで起こる出っ歯や叢生などでは、歯を削ることが多いです。
ブラックトライアングル解消のため
歯の根元付近に、歯と歯、歯肉の三点を頂点としたブラックトライアングルという隙間ができることがあります。これを埋めたい時に、歯を削ることがあります。
歯は根本に向かって細くなっているので、歯の側面を削って直線にして寄せることで、隙間が埋まってブラックトライアングルの改善につながります。
抜歯を避けるため
歯を並べるスペースを確保するためには、抜歯という選択肢もあります。
しかし、健康な歯は残したいと思う方が多いでしょう。また、年齢が進むにしたがって、口腔内に何本歯が残っているかは健康の指標にもなります。
抜歯を避けるためにも、歯の左右を少しずつ削ってスペースを確保します。
バランスを整えるため
歯を並べるスペースを設けること以外でも、歯の形やバランスが悪い時などに削って調整することがあります。少し左右差がある場合などは、歯を削ることでバランスを整えられるでしょう。
インビザライン矯正で歯を削るメリットとは?
インビザライン矯正で歯を削るメリットは、以下のとおりです。
後戻りしにくくなる
充分なスペースを確保せずに歯を並べると、後戻りのリスクが高くなります。歯自体が押し合ってしまい、前や後ろに押し出される歯が出てくるためです。
歯を削って十分なスペースを確保することで、無理なく歯を並べられるので後戻りが起こりにくくなります。
歯がきれいに並ぶ
歯を削ると、歯のバランスを整えながら並べられるため、歯がきれいに並びやすくなります。足りないスペースに無理に歯を並べるよりも、ある程度自由に並べられたほうがきれいに仕上がるでしょう。
抜歯を回避できる可能性が上がる
抜歯をしなくてよいなら、歯は残したほうがいいとされています。矯正治療において歯を削る時は、何本もの歯の側面を少しずつ削って必要なスペースを確保します。
抜歯でなければ得られないスペース量もありますが、歯を削ることで抜歯を回避できる可能性が上がります。
インビザライン矯正で歯を削るデメリットとは?
メリットもありますが、歯を削ることには同時にデメリットもあります。インビザライン矯正で歯を削るデメリットは、以下のとおりです。
健全な歯を削らなくてはならない
インビザライン矯正で歯を削る時は、健康な歯でも削らなくてはなりません。削る量はごくわずかなので、痛む・しみる症状が出ることはほとんどないとされています。
しかし、削ることに不安を覚える方もいらっしゃるかもしれません。
痛みが出ることがある
インビザライン矯正で削る歯の量は、一本当たり0.25mmというわずかな量です。上述しましたが、痛みやしみを感じることはほとんどありません。
歯の寿命が縮まったり、虫歯のリスクが上がったりすることも基本的にないと言っていいでしょう。
しかし、エナメル質の表面を削るため、知覚過敏の症状が出るリスクが上がります。あまり神経質になりすぎる必要はありませんが、元々知覚過敏が起きやすい方、起きやすい歯の場合は、気を付ける必要があります。
削れる量には限界がある
インビザライン矯正で削る歯の量は、ある程度決まっています。エナメル質の厚さは1.5mm~2mm程度のため、ダメージを与えないとされる10分の1程度の厚みを削り取ります。
あまり多く削ってしまうと痛む・しみる症状が出たり、虫歯のリスクが高まったりするため、削れる量には限界があるのです。
また、抜歯と違い、一気に大きなスペースを得られるわけではありません。口腔内の状態によっては、歯を削って無理に矯正を進めるのではなく、抜歯を選んだほうが良いケースもあります。
インビザライン矯正では必ず歯を削るの?
インビザライン矯正では、必ずしも歯を削るわけではありません。歯を並べるスペースが十分にある場合や、削るだけでは十分なスペースを確保できない場合も、削る処置は選択されません。
症例においては、叢生や歯性の上顎前突(出っ歯)で選択されることが多いです。空隙歯列(すきっ歯)など、もともとスペースがある症例では必要ありません。
歯を削るのはあくまで必要な場合だけです。
歯を削る方法
インビザライン矯正で歯を削る方法を、治療の流れとともに確認しましょう。
カウンセリング
まずは、カウンセリングを受けます。簡易的に歯の状態を確認したり、理想の歯並びや現在のお悩みについてお伺いします。
治療に関する疑問などがある場合は、遠慮なく質問してください。
精密検査・口腔内スキャン
レントゲン撮影やCT検査などを行い、口内の状態を正確に把握します。虫歯や歯周病がないかなども確認し、必要に応じて治療します。
問題なければ、歯型を採取するために口腔内をスキャンします。
治療計画の立案
検査で得た情報をもとに、治療計画を立てます。インビザラインでは、専用のシミュレーションソフトを使用して、治療過程の実際の歯の動きを3Dで確認できます。
この段階で、治療期間の目安などがわかることが多いです。歯を削る必要がある場合も、治療計画を立てた時点でどの歯を何mm削る必要があるかまで詳しく判明するでしょう。削る量は、前歯は0.25mm程度、奥歯は0.5mm程度が一般的です。
マウスピースの作成
治療計画に問題がなければ、マウスピースを作成します。1ヶ月ほど経ってマウスピースが完成したら、治療を開始します。
歯を削って治療開始
マウスピースの装着を始める前に、歯を削ります。細く柔らかい紙やすりのようなものを歯の間に入れ、少しずつ削ります。歯間の幅がある程度広がったら、専用の細いバーを使ってさらに間を広げます。
歯を削る処置が完了したら、インビザライン矯正を開始します。
経過観察
治療中は、定期的に通院する必要があります。計画どおりに治療が進んでいるか、虫歯や歯周病が発生していないか、マウスピースに不具合が起きていないかなどを確認するためです。
保定期間
歯の移動が完了したら、歯の位置を固定する保定期間に移ります。矯正後の歯や周辺組織は不安定な状態なので、何も装着せずに過ごすと後戻りが起こります。
リテーナーを装着して、後戻りを防ぎましょう。保定期間は、歯の移動にかかった期間と同程度とする歯科医院が多いです。
まとめ
インビザライン治療では、顎のスペースが足りない時や、歯のバランスを整える時などに歯の側面を削ることがあります。歯の側面を削る処置を行うと、歯がきれいに並ぶ、抜歯を避けられる、後戻りしにくくなるなどのメリットがあります。
歯を削ると聞くと不安に思うかもしれませんが、インビザライン治療では必ず歯を削るわけではありません。スペースの確保やバランスの調整などの理由で、歯科医師が必要と認めた時のみです。
インビザライン矯正を検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。
マウスピースを清潔に保つための正しい洗い方と注意点!
こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
マウスピースは、歯列矯正などに用いられる矯正装置です。歯や口腔内の健康を維持するために重要な役割を果たしますが、正しく洗わないと汚れが溜まり、口腔内のトラブルや矯正の妨げになる可能性があります。
「マウスピースはどのように洗えばいいの?」「マウスピースはどれくらいの頻度で洗えばいいの?」など疑問をおもちの方もいるでしょう。
本記事では、マウスピースを清潔に保つための正しい洗い方や注意点、洗う頻度について解説します。マウスピース矯正中の方の参考になれば幸いです。
マウスピースを洗わないで使用し続けるリスク
マウスピースは長時間口腔内に直接装着するプラスチックでできた装置です。口の中にはさまざまな雑菌が繁殖しているため、洗わないで使用するとマウスピースが菌や汚れの温床になります。マウスピースを洗わないで使用し続けると非常に不衛生です。
マウスピースを洗わないで使用し続けた場合は、以下のようなリスクが生じます。
虫歯や歯周病の原因になる
マウスピースを洗わずに使用し続けると細菌が繁殖し、虫歯や歯周病の原因になります。マウスピースは歯に密着させて使用する装置であり、マウスピースに細菌が付着していると繁殖して虫歯や歯周病の原因となるのです。
マウスピース矯正中に虫歯が生じた場合は、矯正を一時中断する場合も珍しくありません。計画通りに治療を行うためにも、必ずマウスピースを洗浄しましょう。
口臭の原因になる
マウスピースを洗わないと、口臭の原因にもなります。マウスピースを洗浄しないと食べかすや汚れが蓄積します。マウスピースに付着した食べかすを放置すると、腐敗してにおいを放つことがあるのです。
特にプラスチック製のマウスピースにはにおいを吸着する性質があります。マウスピースの洗浄を欠かさずに行い、においの付着を防ぎましょう。
マウスピースが変色する
マウスピースを洗わずに使用し続けると、マウスピースが変色することもあります。特に、食事のあとにマウスピースを洗わずにそのまま使用すると、食べ物の色素が付着しやすいです。
マウスピース矯正のメリットとして、透明で目立ちづらい点が挙げられますが、洗浄を怠るとメリットが損なわれます。
マウスピースが装着できなくなる
マウスピースを洗わずに使用し続けると、マウスピースが装着できなくなることもあるでしょう。
マウスピースを洗わないと歯垢が付着しやすくなります。歯垢とは白くネバネバした細菌の固まりです。歯垢が石灰化して歯磨きで落とせなくなったものを歯石と呼びます。マウスピースに歯垢が付着した状態を放置すると歯石になる可能性もあるでしょう。
歯石が歯やマウスピースに付着すると、マウスピースがフィットしづらくなることもあります。マウスピースは1人ひとりの歯並びに合わせて精密に作られているため、少しの歯石でもフィット感が損なわれ、正しく装着できなくなる可能性は十分にあるでしょう。
マウスピースの洗浄を怠ると、歯科矯正の治療計画に悪影響を及ぼすことがあるのです。
マウスピースの正しい洗い方
前述した通り、マウスピースの洗浄を怠ると様々なリスクが生じます。
以下ではマウスピースの正しい洗い方について解説します。正しい洗い方を知り、取り入れましょう。
水で洗浄する
マウスピースを取り外したら水で洗浄しましょう。時間が経過すると汚れが固まり洗浄しづらくなるため、食事などで取り外した際に洗うとよいでしょう。
洗い方としては、まず水道水で洗い流します。洗うときは水またはぬるま湯を使用してください。目に見える汚れがある場合は、指や柔らかめの歯ブラシで優しくこすって落とします。マウスピースを外すたびに、なるべく早く水で洗浄しましょう。
マウスピース専用の洗浄剤を使用する
マウスピース専用の洗浄剤を使用すると、目に見えない細かな汚れや細菌も落とすことができます。マウスピース専用の洗浄剤には殺菌効果や消臭効果もあり、マウスピースに関するトラブルを包括的に解消できるでしょう。
一般的なマウスピースの洗浄剤は「つけ置きタイプ」です。水やぬるま湯に洗浄剤を入れて、マウスピースをつけ置きするだけで洗浄できます。使用後はしっかりと流水で洗浄剤を洗い流してください。
マウスピース専用の洗浄剤はドラックストアや薬局、ネット通販などで購入できます。
マウスピースを洗う頻度
マウスピースは毎日欠かさずに洗浄しましょう。マウスピースを外すたびに流水で洗浄してください。また、2〜3日に1回はマウスピース専用の洗浄剤を使用するとよいでしょう。
マウスピース矯正では1日20時間以上マウスピースを装着します。常にマウスピースと歯が密着している状態のため、マウスピースに細菌や汚れが付着していると歯にも細菌や汚れが長時間密着することになります。
上述のとおり、マウスピースに細菌が付着して繁殖すると、虫歯や歯周病の原因になります。マウスピースを取り外したら流水で汚れを念入りに洗い流しましょう。
マウスピースを洗うときの注意点
マウスピースの洗浄は虫歯や歯周病を防ぐためにも欠かせません。
しかし、マウスピースの洗い方を間違えると、破損することや傷がつくことがあるため、正しい洗い方を知っておくべきです。
以下ではマウスピースを洗浄する時の注意点について4つ解説します。間違った洗い方をしていた場合は、今日からでも洗い方を改めましょう。
熱湯を使用しない
マウスピースを洗うときは熱湯を使用してはいけません。熱湯を使用すると、マウスピースが変形する恐れがあります。マウスピースはプラスチックでできているため、耐熱性が高くありません。熱湯を使用するとマウスピースが溶ける場合や歪む場合があるのです。
マウスピースは歯にフィットするように精密に設計されているため、変形すると歯にはまらなくなる可能性があります。マウスピースが変形した場合、マウスピースを作り直さなければならないケースもあるでしょう。
マウスピースを作り直す場合、1か月以上時間がかかるため矯正の治療期間が延びる要因にもなります。そのため、マウスピースの洗浄は必ず水もしくはぬるま湯で行うようにしましょう。
歯磨き粉を使用しない
マウスピースを洗う際、歯磨き粉の使用は避けましょう。一見歯磨き粉は、マウスピースについた汚れや細菌を取り除くのに便利そうですが、歯磨き粉に含まれている研磨剤がマウスピースを傷つける恐れがあります。
目には見えないような小さな傷でも、そこに細菌が付着・繁殖して虫歯や歯周病の原因になるため注意が必要です。マウスピースを洗浄するときは歯磨き粉を使わずに、指や柔らかい歯ブラシを使って汚れを落としましょう。
強い力で擦らない
マウスピースの汚れを落とすときは優しい力で擦りましょう。マウスピースを強い力で擦ると、傷がつく場合や破損する場合があります。
汚れをしっかり落とそうとゴシゴシこするのではなく、軽く大まかな汚れを落とすイメージです。落としづらい汚れは洗浄剤の力に頼るとよいでしょう。
入れ歯用の洗浄剤は使用しない
マウスピースの洗浄には専用の洗浄剤の使用が便利ですが、入れ歯用の洗浄剤は使用しないほうがよいでしょう。入れ歯用の洗浄剤の中には、洗浄力が強いものもあり、マウスピースの強度が落ちる恐れがあります。
マウスピース専用の洗浄剤については、安全性やマウスピースへの悪影響がないことも保証されているため、安心して使用可能です。
歯科医院によっては特定の入れ歯用洗浄剤の使用を推奨するところもあるでしょう。洗浄剤の使用については歯科医院に確認してください。
まとめ
今回は、マウスピースの洗い方や洗う頻度、洗うときの注意点について解説しました。
マウスピースは歯列矯正などで用いられる矯正装置で、歯に直接装着するため洗浄が必要不可欠です。洗わずに使用すると歯周病や虫歯、口臭など様々なリスクが生じます。
マウスピースを洗うときは、指や柔らかい歯ブラシを使用して、マウスピースに付着した汚れを落としましょう。また、マウスピースを洗うときは水またはぬるま湯で洗いましょう。マウスピース専用の洗浄剤につけ置きすると目に見えない汚れや細菌まで除去できます。
正しい方法でマウスピースを洗わないと、変形することや傷がつくことがあります。マウスピースの作り直しや虫歯・歯周病など、矯正治療の妨げとなる可能性があるため、ぜひ本記事を参考に正しい洗い方を取り入れましょう。
マウスピース矯正を検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。
こどもの受け口を治す方法とは?放置してはいけない理由も解説!
こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
こどもが受け口だと気づいた時、そのままにしておけば自然と治るのか、治療をするべきなのか悩むのではないでしょうか。結論からいうと、受け口は歯並びの問題だけではなく、身体全体にも影響があるので可能な場合は早いうちに治療すべきです。
今回は、受け口を放置してはいけない理由や治療方法、治療期間や費用などを解説します。お子さまの受け口が気になる方は参考にしてください。
受け口とは?
本来の正しい歯並びでは、上の歯が下の歯より前に出る状態で噛み合います。それが逆になっていて、下の歯のほうが前にでているのが受け口です。反対咬合、下顎前突ともいいます。
受け口は見た目がよくないというだけではなく、噛み合わせが悪い状態になるのでさまざまな弊害があります。一部の歯に負担がかかってしまうので、その歯が欠けたり、ぐらぐらしたりします。歯が傷ついたり、歯肉が下がることもあるでしょう。
また、噛み合わせがずれると、顎をずらして噛むようになる可能性があります。それを続けると骨格の歪みにつながるでしょう。
このような状況を避けるために、受け口の方は早期に治療を受けることが大切です。
こどもが受け口になる原因
こどもが受け口になってしまうのは、上顎が小さくて下顎が大きいなど、骨格が関わることが多いです。そのため、遺伝の要素もありますが、以下のような後天的なことが原因になるケースも少なくありません。
指しゃぶりの癖
指しゃぶりは小さなこどもに多くみられる癖で、心を落ち着かせるために行うことが多いです。無理にやめさせることは難しいですが、3~4歳になったら自然にやめられるように促してあげましょう。
指しゃぶりをしていると、前歯で指に押されている状態が長く続きます。歯が傾斜して受け口になってしまうことがあります。
短期間であれば大きく影響することはありませんが、数年間続けるとリスクは増すでしょう。指しゃぶりだけではなく、頬杖をつく癖、前歯を舌で押す癖なども受け口の原因になります。
口呼吸している
本来の呼吸方法は鼻呼吸です。鼻呼吸であれば口を閉じているため、舌が上顎についています。上顎にあるのが舌の正しい位置ですが、この時上顎に力がかかるため、上顎の成長が促されます。
口呼吸をしている場合は、口を開け続けることになります。上顎が十分に成長しないので、受け口になる可能性があるのです。
口呼吸をしていると口が乾きやすく虫歯のリスクが増すので、この点を考慮しても改善する必要があります。
こどもの受け口を放置してはいけない理由
受け口は早いうちに対処して、治すほうがよいとされています。場合によっては3歳頃から治療をスタートするケースもあります。
こどもの受け口を放置してはいけない理由を解説します。
下顎が目立ってしまう
下顎が突き出した状態をしゃくれといいますが、場合によってはそれが目立ってしまうことがあります。コンプレックスを感じるこどももいるので、早いうちに治療を受けるとよいでしょう。
噛みにくくなる
受け口の方は、うまく上下の歯が噛み合いません。食べ物が噛みにくくなってしまいます。
しっかり噛めないと唾液の分泌量が少なくなり、虫歯の原因にもなります。十分に咀嚼できてないと、消化不良にもつながります。
発音しにくくなる
受け口の方は、舌の位置が正常な場合よりも前方に出てしまうことが多いです。この場合、特にサ行、タ行、ダ行の発音がしにくくなり、滑舌が悪くなってしまいます。
顎関節症になることがある
受け口の状態では噛み合わせが悪いため、歯だけではなく顎の骨にも通常よりも負担がかかります。負担がかかり続けると。顎関節症になってしまうこともあります。
顎関節症は、口を開けた際に痛みを感じたり、カタカタと音がしたり、違和感があります。
身体が歪んでしまう
悪い噛み合わせは、頭や首だけではなく背骨や骨なども歪ませてしまうこともあります。身体が歪むことで、頭痛や肩こり、腰痛などの不調につながることもあるでしょう。
こどもの受け口を治す方法
こどもの受け口は成長と共に自然と治ることもありますが、その確率は高くはありません。そのため、受け口に気づいたらなるべく早めに対処することが大切です。
トレーニングをする
受け口を治すためのお口周りのトレーニングがあります。歯科医院で正しい方法を習って実践するのもよいでしょう。
こどもが行うためトレーニング内容を理解できる年齢に達している必要があります。
マイオブレースやプレオルソによる治療
こども用の矯正装置であるマイオブレースやプレオルソによって、受け口を治療できます。どちらも3~4歳からと低年齢で始められる治療です。
装着時の痛みが少なく、装着時間も短いので、子供への負担は少ないでしょう。
拡大床やマウスピース矯正による治療
拡大床は、顎の成長を利用しながら顎の骨を広げる矯正装置です。受け口の治療も可能でしょう。
取り外しできるため、衛生的も使いやすいメリットもあります。また、固定式の急速拡大装置でも受け口の治療は行えます。
インビザラインなど、マウスピースによる小児矯正でも受け口の治療は可能です。
こどもの受け口を治すためにかかる期間
歯科医院で行うこどもの受け口の主な治療は、マイオブレースとプレオルソ、拡大床、急速拡大装置、マウスピース矯正があげられます。歯並びの状態にもよりますが、治療にかかる期間の目安は以下のとおりです。
<治療方法と治療期間>
治療方法 |
年齢 |
治療期間 |
マイオブレース |
3~15歳 |
2年程度 |
プレオルソ |
3~10歳 |
1年程度 |
拡大床 |
6~11歳 |
1~2年程度 |
急速拡大装置 |
6~11歳 |
2週間~2ヶ月程 |
マウスピース矯正 |
6~10歳 |
1年半~2年程度 |
こどもの受け口を治すためにかかる費用
こどもの受け口を治療するために必要な費用は装置ごとに異なります。それぞれ解説します。
<治療方法と費用>
治療方法 |
装置費用+検査費用 |
診察費用/月 |
マイオブレース |
20万~50万円 |
2,000~5,000円 |
プレオルソ |
5万円前後 |
2,000~5,000円 |
拡大床 |
10万~30万円 |
2,000~5,000円 |
急速拡大装置 |
10万~30万円 |
2,000~5,000円 |
マウスピース矯正 |
30万~70万円 |
2,000~5,000円 |
歯列矯正には基本的に保険が適用されないので、費用は歯科医院によって異なります。実際の費用は、司会員に問い合わせると良いでしょう。
こどもが受け口になるのを予防する方法
骨格が遺伝するため、受け口も遺伝することもあります。後天的な癖によって受け口になることもあるため、それは予防が可能です。
赤ちゃんの時に、顎や口周りの筋肉を発達させるよよいでしょう。できる限り母乳を与えたり、吸う力がつきやすい哺乳瓶を使うことを検討してください。
受け口は早いうちに治療できるので、小さな頃から歯科医院を受診すると良いでしょう。赤ちゃんのうちから歯科医院に通い、定期検診を受けてください。歯科医院に慣れていれば、抵抗なく治療を受けられる可能性があります。
虫歯だけではなく、歯並びにも問題がないか注視していくことも重要といえます。
まとめ
こどもの受け口は、見た目だけではなく、噛む・話すといった口腔機能に影響を及ぼします。顎関節症や体の歪みを引き起こす恐れもあります。
そのため、お子さまの受け口に気づいた時は、早めに歯科医院にご相談ください。
お子さまの年齢や発達によっては、すぐに治療を開始するのは難しいケースもあるでしょう。可能な場合は、大きな影響がでないうちに治療を始めます。
子どもの受け口の治療を検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。
歯ぎしり・食いしばりの癖がある方でもインビザライン矯正はできる?
こんにちは。北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科です。
インビザラインは1日20~22時間以上マウスピースを装着することで歯並びを整えます。歯ぎしり・食いしばりの癖がある方でも、インビザライン矯正を受けられるのでしょうか。
ここでは、歯ぎしり・食いしばりの癖がある方でもインビザライン矯正はできるかについて解説します。歯ぎしり・食いしばりを改善する方法もご紹介するので、歯ぎしり・食いしばりにお悩みの方はぜひ参考にしてください。
歯ぎしり・食いしばりの原因とは?
歯ぎしり・食いしばりは集中している時や就寝中などの無意識下で行うことが多いです。上下の歯を強く噛み合わせたり、横にギリギリとすり合わせたりすることをいいます。
無意識下で行うことが多いので、自分で気付かないことも珍しくありません。歯ぎしり・食いしばりは、お口の問題だけでなく、以下のさまざまな要因が合わさって起こると考えられています。
・眠りが浅い・疲れが溜まっている
・ストレス
・噛み合わせが悪い
・スポーツや力仕事をしている
・集中している
歯ぎしり・食いしばりは就寝中にしていることが多く、特に眠りが浅い時にしやすいといわれています。慢性的に疲れやストレスが溜まっている方は、歯ぎしり・食いしばりをしやすいので注意が必要です。
また、噛み合わせが悪い場合、一部の歯だけ歯ぎしり・食いしばりを行う場合があります。
歯ぎしり・食いしばりは、根本的に治すのは難しいといわれています。原因を知ることで改善できる場合があるので、まずは何が原因で歯ぎしり・食いしばりをしているのかを知り、原因に応じて対策することが大切です。
歯ぎしり・食いしばりが歯に与える影響
歯ぎしり・食いしばりは無意識下で行うものであるため、日頃の噛む力の3~5倍もの負担が歯にかかるといわれています。
ここでは、歯ぎしり・食いしばりが歯に与える影響について解説します。
歯のすり減り・欠け
歯ぎしり・食いしばりは上下の歯に過大な負担をかけるため、噛む面がすり減ったり欠けたりすることがあります。歯に過大な負担がかかることで、歯に亀裂が入ったり、ひどい場合には歯そのものが割れることがあるでしょう。
歯に過大な負担がかかると、歯の寿命を縮めることにつながります。
詰め物や被せ物の破損
歯ぎしり・食いしばりは、詰め物や被せ物にも負担をかけます。過大な負担が詰め物や被せ物にかかると、破損したり取れたりするでしょう。
詰め物や被せ物の破損・脱離を放置すると虫歯になりやすいため、なるべく早く歯科を受診しましょう。
歯周病が進行しやすくなる
歯ぎしり・食いしばりによる負荷は、歯を支える歯茎や顎の骨にも影響を及ぼします。歯茎が下がったり歯茎の炎症を引き起こしたり、歯ぎしり・食いしばりが原因で歯周病が進行することがあるのです。
また、顎の骨に負担がかかることで歯を支えている顎の骨が徐々に吸収されることもあります。歯がグラついたり歯並びが悪くなったりすることがあるでしょう。
知覚過敏になる
歯ぎしり・食いしばりで歯がすり減ったり欠けたりすると、歯の表面にあるエナメル質が削れます。神経に刺激が伝わりやすくなり、知覚過敏を引き起こすことがあります。
また、歯ぎしり・食いしばりにより歯茎が下がることで、歯の根元部分が露出する場合もあります。
歯ぎしり・食いしばりの癖がある方でもインビザライン矯正はできる?
歯ぎしり・食いしばりの癖がある方でも、インビザライン矯正は可能です。
ただし、日常的に行っている場合は難しいかもしれませせん。マウスピースが割れるなどのトラブルにつながりやすいためです。
歯ぎしり・食いしばりがあってもインビザラインができるかどうかは、癖の程度によって異なります。歯科医師に相談し、適切な治療方法を検討しましょう。
歯ぎしり・食いしばりの癖がある方がインビザライン矯正をする場合の注意点
歯ぎしり・食いしばりがある方でもインビザライン矯正は可能です。
しかし、知っておかなければならないリスクがあります。詳しく確認しましょう。
マウスピースが破損することがある
インビザラインで使用するマウスピースはやわらかい素材でできています。また、厚みは0.5mmほどしかありません。
歯ぎしり・食いしばりがある方がインビザラインで矯正する場合、マウスピースに穴が空いたり破損したりすることがあります。歯ぎしり・食いしばりによってマウスピースが破損すると、マウスピースの作り直しが必要になって治療が延びる可能性があるでしょう。
歯ぎしり・食いしばりを頻繁に行う場合などは、ワイヤー矯正を勧められるかもしれません。
歯の移動が妨げられることがある
歯ぎしり・食いしばりで歯が上下左右に強く揺さぶられると、マウスピースの力が歯にうまく伝わらない可能性があります。予定通りに歯が移動しないことがあるのです。
歯ぎしり・食いしばりによって歯の移動が阻害されると、予定よりも治療期間が長くかかるかもしれません。
後戻りするおそれがある
歯ぎしり・食いしばりによって歯に負担がかかると、インビザライン矯正で歯並びが整っても後戻りを引き起こすことがあります。インビザラインに限らず、矯正治療では歯を移動させる矯正期間と、歯並びを安定させる保定期間をも受けなければなりません。
矯正期間後の歯並びは不安定なため、保定期間中はリテーナーを装着します。
しかし、歯ぎしり・食いしばりによって歯に負担がかかると歯が後戻りしやすくなるのです。
歯ぎしり・食いしばりを改善する方法
歯ぎしり・食いしばりは無意識下で行うことが多いため、根本的に治すことは難しいといわれています。主な原因は疲れやストレスと言われているので、生活環境を整えることで改善される可能性があるでしょう。
歯ぎしり・食いしばりを改善する方法は、以下のとおりです。
ナイトガードの使用
ナイトガードを装着すれば、歯や顎にかかる負担を軽減できます。ナイトガードは歯科医院で作成してもらえるので、気になる方は相談するとよいでしょう。
歯を噛み合わせていないか意識する
理想的な歯の位置は、上下の歯の間に隙間が空き、歯同士が接触していない状態です。日常的に歯ぎしり・食いしばりをしている場合、無意識に上下の歯を噛み合わせ、常に上下の歯が接触している場合があります。
普段から上下の歯が接触していると歯に負担がかかり続け、さまざまな悪影響を及ぼすでしょう。意識して上下の歯の間にすき間を作ってください。
上下の歯を噛み合わせないようにするには、舌を正しい位置に置くことを意識するのも重要です。正しい舌の位置は、舌先が上の前歯の裏側にある状態です。
ストレスを溜めない
疲れやストレスが溜まると、歯ぎしり・食いしばりを引き起こすとされています。普段からストレスを溜めないように意識しましょう。
休みの日は趣味を楽しむ、休養をとるなど、ストレスを発散してください。ストレッチや運動を習慣化することも有効でしょう。
顎や頭の筋肉をほぐす
歯ぎしり・食いしばりをすると顎関節や側頭筋が凝り固まります。うまく筋肉が動かせないことで、歯ぎしり・食いしばりが悪化する可能性があります。
フェイスラインや側頭筋をマッサージしたり、耳をまわして顔周りの血液循環をよくしたりすることで、歯ぎしり・食いしばりが改善するかもしれません。
特に、歯ぎしり・食いしばりによって口周りにだるさを感じる、口が開きづらいなどの症状がある場合は、顎や側頭筋が凝り固まっている可能性が高いです。朝晩マッサージしてほぐすと良いでしょう。
寝心地のよい環境を整える
疲れやストレスが溜まると眠りが浅くなります。眠りが浅くなると、歯ぎしりや食いしばりをしやすくなります。
よく眠ることで疲れやストレスが解消されるため、寝心地の良い環境を整えることも重要です。ゆっくり湯船に浸かる、お風呂上りにストレッチをする、寝る前にスマートフォンを触らないなど、心身を落ち着けることを意識しましょう。
また、うつ伏せや横向きなど、顔に負担がかかる寝方をすると歯ぎしり・食いしばりをしやすいといわれています。自分に合った枕やマットレスを使用することで、無理のない姿勢で就寝できるでしょう。
まとめ
歯ぎしり・食いしばりの癖がある方でも、インビザライン矯正は可能です。
ただし、これらの癖を日常的に行っている場合は難しい場合もあるでしょう。歯ぎしり・食いしばりしている場合でも、原因を知れば改善できることがあります。まずは何が原因で歯ぎしり・食いしばりをしているのかを知り、原因に応じて対策を行いましょう。
インビザライン矯正を検討されている方は、北九州市小倉北区にある坂口歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。