ガン治療前後における歯科診療のご案内
歯がある方も入れ歯の方も入院が決まったら、歯科医院に受診してください。
主治医に全身状態に関する医療情報の文書を作成していただきそれをもって歯科医師の診察を受けましょう。
入院前に歯科医院で口の中をきれいにしておかないと、困ったことが起こります。
①術後合併症(肺炎・敗血症など)の発症リスクが高まる
口腔の衛生が不良なまま、入院すると入院中に十分な口腔ケアが受けられない場合、肺炎などの重篤な合併症を発症しやすくなる。
②口腔乾燥症や口内炎が悪化する
放射線治療や化学療法によって口腔乾燥症や口内炎が起きます。
口腔の衛生状態が不良だと悪化しやすくなります。
③入院中の病院で入れ歯を外され、栄養状態が低下する。
医療上都合により入れ歯を外されてしまうことが多いです。
その後経菅栄養になると、消化管が使われなくなり、栄養を摂取する機能が低下します。口腔衛生状態が不良の場合、経口摂取への移行が遅れてますます栄養状態が栄養状態が低下します。
入院前の歯科治療は、こんなことをします。
☆歯のクリーニングを行います。
歯石や歯垢の除去により、口腔衛生状態を改善することで、肺炎や術後の感染症の発症リスクを軽減できます。
☆入院中の歯磨きや口腔ケアの方法を指導いたします。
適切な歯ブラシや歯磨きの仕方や口腔ケアの方法を知ることで、術後の合併症の軽減ができます。
☆入れ歯の調整を行います。
入れ歯が調整していれば、入院中お食事がスムーズにできます。退院後の普通食への移行も円滑に進み、消化管機能の低下による栄養状態の低下を防ぐことができます。